きゅうりは料理の主役にはなりにくいですが、シャキシャキとしたみずみずしい食感で料理の味をぐっと高めてくれます。
ただ、やはり脇役のイメージもありますよね。私はイメージのせいか使い切れずに余してしまい、傷めてしまうこともありました。
そんなときに知っておきたいのが、きゅうりが腐ったり傷んだときの変化です。
腐ったきゅうりの変化を知っておけば、怪しいきゅうりを食べられるか見分けるときに重宝しますよ!
そこで今回は、きゅうりが腐ったときの変化についてご紹介します。
また、「中身が黄色や白になった」「味が苦い」という傷んだか悩ましい変化をしたきゅうりについても、原因と食べられるかどうかについて解説しますよ。
きゅうりが腐ったときの変化は?
きゅうりは腐ると次のような変化があります。
- ツンとした異臭がする
- 白濁した液体が出る
- ヌメりがある・糸を引いている
- 白カビが生えている
- 外側がブヨブヨに柔らかい(中身もゼリーのようにブヨブヨ)
- 断面が茶色や黄色に変色している
このような変化があったときは食べられません。変化はヘタ付近から起きる場合が多いです。
腐っているときは味も当然おかしくなっていますので、判断がつかないときは一口食べてみて味を確認するといいでしょう。
やはり食べ物は腐ると臭いと味がおかしくなります。
腐っているかの確認は、次の順番でするとわかりやすいですよ。
- 見た目:白濁の液体、カビ
- 手に持つ:ヌメり、柔らかさ
- 臭い:異臭がするか
- 切る:断面が茶色や黄色か
- 味:一口食べる(最終手段)
もう見た目が明らかに変だったり、臭いがひどかったりで、パッと判断できたら味まで確認する必要はありません。
腐っているきゅうりなら、なるべく味見せずに判断したいところです。食べると吐きそうになるので…。
1~5までの変化を総合的に考慮して、怪しいきゅうりを食べるときは自己責任で慎重に判断しましょう。捨てるのも勇気です。
また、次の腐っているように思える変化は、実は腐ったり傷んでいるわけではありません。
- 断面が白い
- 味が苦い
- 中身がスカスカ
順番に解説していきます。
断面が白くなったきゅうりは食べられるの?
切り口が白いきゅうりも食べられます。
ただし、白くなるのは鮮度が落ちて味もおちているきゅうりの特徴なんです。
(腐っている・傷んでいるまでは古くなっていません)
実はきゅうりの約90%は水分で構成されています。その水分が抜けた結果、きゅうりの中身が白く見えるわけですよ。
新鮮なきゅうりは水分が豊富なため、シャキシャキとしたみずみずしい食感がします。
一方、古くなってきたきゅうりは水分が抜けるため、食感が悪くなり、みずみずしさと香りも悪くなるのです。
あまりにも味が落ちたきゅうりは生で食べるには向きません。火を通したり漬物にしたりと、一工夫してから食べることをおすすめします。
鮮度は落ちていますが、食べて体に悪いわけではありませんから!
きゅうりが苦い理由は?
きゅうりが苦い原因は、「ククルビタシン」という苦み成分が多く含んだきゅうりのためです。
「ククルビタシン」を多く含んだ苦い植物を大量に食べると、腹痛・下痢など食中毒を引き起こすケースがあります。
腐っているわけではありませんが、大事を取って苦いきゅうりは食べないほうがいいですよ!
そもそも「ククルビタシン」とはウリ科に含まれている苦みを出す成分で、きゅうりの他にもかぼちゃ、ズッキーニ、メロンなどにも含まれています。
通常のきゅうりには「ククルビタシン」は微量のみ含まれていますが、育成環境(気候・水分不足・肥料など)や個体によっては「ククルビタシン」を多く含んだ苦いきゅうりもできてしまうのです。
岡山県では「強い苦みのあるウリ科植物にご注意ください!!」という注意喚起をホームページで行っています。
というのも、岡山県で2014年にズッキーニが原因で集団食中毒が起きたからですね。
きゅうりもズッキーニと同じウリ科の植物で、注意の対象になっています。
大量に食べなければ食中毒の症状は出ないと言われていますが、大事を取って苦いきゅうりは食べないほうが良いですね。
結論は、苦いきゅうりには「ククルビタシン」という食中毒を引き起こす苦い成分が含まれているので、食べないほうがいいです!
きゅうりの中身がスカスカ!原因は?
中身に空洞ができてスカスカになったきゅうりは、空洞果と呼ばれる状態になっています。
空洞果とは、きゅうりの育った環境が高温・乾燥・日照不足などで、悪い環境で育った場合に起こる状態です。
きゅうりの他にも、スイカやトマトでも起きることがあります。
空洞果は簡単に言えば、うまく成長できなかったきゅうりのことですね。腐っているわけではないので、食べても問題ありません。
ただし、きゅうりで重要なみずみずしさが損なわれているので、食感が悪くおいしさはイマイチです。
もったいなければ、生で食べるより加熱して食べたほうがいいでしょう。
以上、きゅうりの断面が白い、味が苦い、中身が空洞について、解説しました。
これらのきゅうりは腐っているわけではありませんが、味や食中毒に注意してください。
きゅうりはどれくらい日持ちする?保存方法は?
透明な袋に入ったままのきゅうりを冷蔵庫に入れた場合、保存期間の目安は3~4日程度です。
きゅうりの保存は、水気をふき取ってから1本ずつ新聞紙かキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存してください。
野菜室で保存する際、きゅうりのへたを上にして立てて保存すると、より長持ちさせることができます。
うまく立てて保存できないときは、牛乳パックなどに入れると安定しますよ。
この方法で保存した場合は、10日ほど日持ちすることもあります。しっかり保存することが大切ですね。
きゅうりの命は豊富な水分によるみずみずしさなので、保存期間は長くありません。
今回紹介しました腐ったときの変化を目安に、なるべくおいしく食べられるうちに食べきるように食べるようにしましょう。
まとめ
今回のポイントは次のとおりです。
- きゅうりは腐ると、異臭がする、白濁の液体がでる、ヌメヌメする、白カビ、ブヨブヨになる、断面が黄色や茶色になる、といった変化がある
- 断面が白いきゅうり:食べられるが鮮度が落ちて食感・風味イマイチ
- 苦いきゅうり:大量に食べると食中毒の危険
- 中身に空洞:空洞果で食べられるが食感・風味イマイチ
- 透明な袋のまま冷蔵庫で保存したとき:約3~4日ほど日持ち
- きゅうりをキッチンペーパーなどで包み、ヘタを上にして立ててポリ袋で冷蔵庫の野菜室で保存すると日持ちする
- 適切に保存すると最大10日ほど日持ちする
きゅうりはシャキシャキとした食感が命なので、できるなら食感が失われて悪くなる前に食べましょう!