ハロウィンや冬至のときに、主役となる食べ物が「かぼちゃ」です。
ほくほくして甘くて、とてもおいしいですよね。寒くなってきたら、毎年かぼちゃを食べることが楽しみです。
そんなかぼちゃを、特にお年寄りの方が「とうなす」と呼んでいませんでしたでしょうか?
「それって何ですか?」と尋ねて、「ああ、かぼちゃのことか!」と理解した方もいると思います。
この原因は、実はかぼちゃには別名がたくさんあるせいです。
そこで今回は、かぼちゃの別名とその名前の由来を調べました。
これを知っておけば、たくさんあるかぼちゃの呼び方に混乱することがなくなりますよ!
またあわせて、かぼちゃの原産地と何科の植物かもご紹介します。
かぼちゃの別名と名前の由来は?
かぼちゃの別名は有名どころだと、「唐茄子(とうなす)」、「南京(なんきん)」、「ボウブラ」の3つです。
「かぼちゃ」という通常の呼び方を含めて、呼び方4つそれぞれに名前の由来があります。
次の順番で見ていきましょう。
- かぼちゃの語源
- 唐茄子(とうなす)の語源
- 南京(なんきん)の語源
- ボウブラの語源
1.「かぼちゃ」の語源は?
かぼちゃの語源は、「カンボジア」からなまったものです。
そもそも、かぼちゃが日本に最初に伝えられたのは、16世紀の大分にポルトガル人がカンボジアの産物として持ち込んだものです。
このとき、当初はポルトガル語で「カンボジア瓜」と紹介されていましたが、次のように呼び方が変化していきました。
カンボジア瓜→かぼちゃ瓜→かぼちゃ
「カンボジア」が「かぼちゃ」となまり、最後に瓜も取れて現在の呼び名「かぼちゃ」として定着しています。
語源を知ってみると、なまったとはいえ瓜のことを「カンボジア」と国名で呼んでいることになりますね。
これはカンボジアの人に失礼なような気もしますが、案外食べ物は発祥地の名前が由来というケースが多いですよね。
(ハンバーグはドイツのハンブルグ、ウィンナーはオーストリアのウィーンなど)
ナポリタンとかトルコライスとか、そもそも現地とは関係ない食べ物もたくさんあるので、今更のような気もしました。
おいしければいいんです!
2.唐茄子(とうなす)の語源は?
昔の中国である「唐」からきた「茄子(なす)」というのが語源です。そのまんまですね。
名前をつけた人は、茄子(なす)の仲間に見えたのでしょう。
うーん、茄子の仲間に見えますかね?私はあんまり見えない気がしますが、どうでしょう。。
3.南京(なんきん)の語源は?
名前を見たら想像がつく人も多いと思いますが、中国の南京の港から持ち込まれていたので「南京(なんきん)」と呼ばれるようになりました。
ストレートに仕入れ場所の名前を付けたパターンですね!
ちなみに、かぼちゃの漢字表記である「南瓜」は、中国語のかぼちゃを意味する「南瓜(ナングァ)」が由来ですよ。
「南京(なんきん)」と同じような例だと、天津甘栗も港町である天津から日本に輸入していたことが由来ですよね。
しかし、天津では栗が取れないそうです。天津を中継地点にしているだけでした。
4.ボウブラの語源は?
ポルトガル語で「ウリ科の植物」という意味の「abobora(アボボラ)」がなまり、「ボウブラ」と呼ばれています。
「abobora(アボボラ)」の「ア」が吹き飛んだと考えれば、聞こえなくはないでしょうか。
有名な別名は今回説明した3つですが、他にも「ぽんきん」や「ちょうせん」など、地方によっては他の呼び方もあります。
今回説明した語源をみますと、地名から生まれたものが多かったですね。
食べ物は地域と密接につながっていると感じられます。
かぼちゃの原産地は?
かぼちゃの原産地は、現在のメキシコとグアテマラあたりの中南米地域説が有力です。
30年ほど前は、インド・ペルー・南アジアなど諸説ありました。
しかし、近年になって研究が進み、メキシコの洞窟で紀元前7000年~5500年ごろの地層からかぼちゃの種が発見されました。
この発見から、現在では中南米地域が原産地という説が有力になっています。
かぼちゃって何科の植物?
かぼちゃは、ウリ科カボチャ属の植物です。
家庭菜園をするときには、同じ場所に同じ科の野菜を毎年栽培すると、連作障害を引き起こしてしまいます。
連作障害を簡単に説明しますと、同じ作物(同じ科の作物)を続けて育てると、育ちが悪くなることです。
きゅうりやスイカなどは同じウリ科ですので、注意してください。
まとめ
- かぼちゃの別名は「唐茄子(とうなす)」、「南京(なんきん)」、「ボウブラ」
- 原産地はメキシコ付近の中南米域が有力
- かぼちゃはウリ科カボチャ科
呼び方は地域によって変わるため、いろいろあっておもろいですよね。