春菊

 

春菊といえば、すき焼きに欠かせない野菜ですよね。

お肉と一緒に食べると、すき焼きの味付けと相まって抜群のおいしさを発揮します。

 

今では春菊が大好きな私ですが、子供のころは嫌いでした。

大人になるにつれて味覚も変わり、春菊が大好きになりましたが、子供のころは苦くてダメでしたね。

 

今お子さんが同じように、春菊がキライ!と食べないで困っている方はいませんか?

実はこの春菊、ちょっとした下ごしらえの工夫で、苦みを抑えることができるのです。

 

今回はそんなお困りの方のために、苦みを抑える春菊の下ごしらえの方法をお伝えします。

あわせて、苦い理由と生食ができるかどうかについても、ご紹介しますよ。


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下ごしらえの仕方は?

春菊2

 

下ごしらえの方法は次のとおりです。

 

  1. 春菊の根本を2~3cm切り落とす
  2. ボウルに水をため、春菊を約5分漬けおいた後、流水で振り洗いする
  3. 鍋で多めの水を沸かし、塩を入れる(水1リットルに対して塩小さじ2)
  4. 茎の部分だけを20~30秒ゆでる
  5. 葉も含めた春菊全体を約10秒鍋に沈める
  6. ゆで終わったら冷水にさらし粗熱をとる
  7. 水気を切り、使うサイズにカットする

 

さっと短時間で終わりますよ。

 

ちなみに、すき焼きや天ぷらなど火を通す料理の前にゆでる必要はありません。

おひたしや和え物などで、上記の下ごしらえを行いましょう。

 

下ごしらえのポイントは、「洗い方」と「ゆで方」です。

その2つについての注意事項や解説を次でお伝えします。

 

漬けおきしてから振り洗いする意味は?

手順「2. ボウルに水をため春菊を約5分漬けおいた後、流水で振り洗いする」について、解説していきますね。

 

実は春菊の葉の裏には、汚れや農薬が残っている場合があります。

これをしっかり落とすために、漬けおき→振り洗いと念入りに洗うわけですね。

 

ちなみに流水で振り洗いとは、字のごとくボウルの上で水を流しながら、春菊を振るようにして洗うことです。

 

ゆで方のコツは?

手順「4.茎の部分だけ20~30秒ゆでる」と「5.葉も含めた春菊全体を約10秒鍋に沈める」について、解説していきます。

 

ゆで方のコツは、葉と茎でゆで時間に差をつけることです。

差をつける理由は、春菊の茎は太く、葉と同じ茹で時間では茹できれないからですね。

 

また、茎のゆで時間は、20~30秒くらいだと少し芯が残るくらいなので、柔らかめが好みの方は1分ほどゆでてみてください。

 

では、葉も茎と一緒にしっかり茹でればいいのでは?という疑問が浮かぶと思います。

これを行わない理由は、葉は20秒以上ゆでると苦みが急激に増すからです。

 

苦い春菊が好みの方以外は、さっと葉を10秒ほどでゆであげるのがオススメですよ。

春菊の葉が苦くなる理由は、次に説明する「春菊が苦い理由は?」を参考にしてください。

 

以上、春菊の下ごしらえの方法でした。

しっかり洗うことと、ゆで時間に気を付けましょう。

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春菊が苦い理由は?

春菊すき焼き

 

春菊が苦い理由は、「ポリフェノール」という植物成分が原因です。

ポリフェノールは健康に良い成分として、テレビなどでよく聞くと思いますが、実は苦く渋い味がします。

 

もともとのポリフェノールの役割は、種子を苦くすることで、虫などの外敵が種子を食べないようガードすることです。

虫が食べないくらい苦いなら、人が食べても苦いのは納得ですね。

 

そんな苦いポリフェノールですが、春菊に熱を加えて細胞を壊すことで、どんどん出てきてしまいます。

 

このポリフェノールの発生が急激に増えるのが、春菊をゆでてから10~20秒の間なんです。

そして、20秒をピークにポリフェノールの発生は極めて緩やかになります。

 

つまり、20秒以上春菊を茹でるとポリフェノールが大量に発生して、とても苦くなります。

逆に、ゆで時間が10秒までなら、ポリフェノールがほとんど発生しないので、あまり苦くないというわけですね!

 

しかも都合の良いことに、ポリフェノールのほとんどは春菊の葉から発生します。

よって、苦いポリフェノールは、茎を長くゆでてもあまり発生せず、葉を10秒以上ゆでたら多く発生すると現象が起こります。

 

茎は太いので長くゆでる必要があり、葉は長くゆでる必要がありません。

これとポリフェノールの発生を考慮しつつ、ゆで時間を調整したものが、下ごしらえの方法で説明した次のゆで方です。

 

ゆでるのに時間がかかる茎は20秒以上しっかりゆでる

ゆでるのに時間がかからない葉はさっと10秒ゆでる

 

これが苦みを最小限に抑えられるゆで方というわけですよ!

まとめますと次のとおりです。

 

  • ポリフェノールは春菊をゆでて10秒から20秒で急激に発生する
  • ポリフェノールのほとんどは、葉から発生する
  • よって、茎をしっかりゆでてから、葉を10秒だけゆでれば苦くない

 

この性質を利用して、春菊を好みの苦さにしましょう。

 

春菊の生食はできる?

春菊サラダ

 

実は、春菊は生で食べることができます!

意外と知らない人も多いのではないでしょうか?

 

生で食べるときには、この記事の「下ごしらえの仕方は?」で紹介しました漬けおき後の振り洗いで、しっかり洗いましょう。

 

味は多少エグみがあるので、好き嫌いが分かれるかもしれません。

サラダにして食べるのがオススメです。

茎が固くてイマイチという方は、葉だけ食べるのもいいですね。

 

また、「春菊が苦い理由は?」で説明しましたとおり、春菊は加熱することで苦いポリフェノールが発生します。

ですので、生で食べても苦くありません。

 

ぜひ一度試してみてくださいね。

 

まとめ

今回の記事をまとめると、次のとおりです。

 

  • 春菊の洗い方は、漬けおきと振り洗い
  • ゆで方は、茎と葉に時間差をつける
  • 春菊が苦い理由は、加熱するとポリフェノールが発生するため
  • 生食はできる。苦くない

 

春菊が苦くてキライなお子さんがいたら、試してみるといいですよ。