にんにくは、料理によっては一度に大量に使わないので、余ってしまうことも多いですよね。余ったにんにくを長い間おいておくと、腐ってしまうケースもあるかと思います。
ただ、腐ったように見えても実は食べられるケースもあるんです。腐ったときの変化がわかれば、腐ったにんにくを見分けやすくなりますよ。
そこで今回は、にんにくの腐ったときの変化についてご紹介します。また、青や緑になったり芽が生えたにんにくが食べられるかについてと、にんにくを腐りにくくする保存方法についても、あわせてお伝えしますよ。
にんにくは腐るとどうなる?
にんにくは日持ちする食材ですが、腐ると次のような変化があります。当然ですが、腐ったにんにくは食べられませんよ!
- カビが生える
- 異臭がする
- 中身がスカスカになる、虫が湧いている
- しわしわになっている
- 触るとブヨブヨで柔らかい
- 皮が黒や茶色に変色する
にんにくは収穫後に乾燥させて水分を飛ばしてから、出荷されています。ですので、店に並んでいるにんにくのほとんどは乾燥していますが、まれに乾燥が不十分なにんにくがあります。
乾燥が不十分なにんにくはすぐにカビてしまいますので、カビたにんにくは食べないほうがいいでしょう。また、自宅での保存も湿気が多い場所だとカビることがあるので、注意してください。
臭いは腐っているか確かめる上で、重要なポイントです。皮をむくと普通のにんにくとは違う、酸っぱい臭いや腐臭がしたら、腐ったにんにくと判断できます。
また、皮をむく前からにんにくの臭いが強くするものは、中で腐っているか虫に食われている可能性が高いです。そういうにんにくも食べないほうがいいですよ。
虫が湧くと中身がスカスカになるケースが多いです。どちらかが発生したら、もちろん食べないほうがいいですね。
しわしわになる、触るとブヨブヨする、皮が変色するといった変化は、にんにくのみならず食材全般でよくある腐ってきたときの変化です。こういった変化があるときは、腐ってきています。
いろいろ腐ったときのサインはありますが、見た目・触感・臭いに変化が出ますので、見落とさないようにしましょう。
にんにくが青や緑になったけど腐っているの?
にんにくの変色ですが、青や緑のような色に変色したときは、腐ったわけではありません。食べてもまったく問題ありません。
青や緑の変色は、にんにくの鉄分とアルキルサルファイド化合物という物質が反応することで起きます。
アルキルサルファイド化合物は、にんにくのニオイの基となっているアリシンという成分から発生した化合物です。
にんにくをすりおろしてして時間をおくか酢漬け・醤油漬けにすることで、にんにく内でアリシンがアルキルサルファイド化合物に変化します。
そのアルキルサイルファイド化合物がにんにく内で鉄分とくっついて、緑や青になるのです。
つまり、すりおろす・酢漬け・醤油漬けなどの刺激がにんにく内で化学反応を起こし、青や緑色に変色してしまうわけですね。
青や緑の変色したにんにくは、そのまま食べても問題ありません。しかし、見た目が気になるという方は、すりおろした直後に一度冷凍すれば変色しません。または、すりおろしたにんにくにレモン汁か酢を少量入れると変色を防げます。
また、変色したにんにくも時間をおけば、色が戻りますよ。いずれにしても、食べるのに影響はありませんので、あまり気にしなくても大丈夫です。
芽が生えたにんにくは食べられる?
にんにくの芽を食べることができますし、芽が生えたにんにく本体も食べることができます。
ただし、にんにくの芽を育てることに、にんにくの栄養が使われています。そのため、にんにく本体の味は落ちていますよ。
おいしいにんにくを食べたいのなら、しっかり保存して芽が出る前に食べたほうがよいですね。
にんにくの保存方法は?
そのままの場合、切った場合、すりおろした場合のにんにくの3パターンの保存をご紹介します。
そのままのにんにくの保存方法は?
常温保存でもよいですが、冷蔵庫で保存したほうが長持ちします。保存方法は、新聞紙で包んでから、ポリ袋に入れてから冷蔵庫に入れてください。新聞紙で包むのは湿気対策で、ポリ袋に入れるのはニオイ対策です。
野菜室ではなく、できればチルド室で保存(なければ野菜室以外の冷蔵場所)するのがポイントです。野菜室の温度は5~10℃なので、若干にんにくを保存するには温度が高いので向いてないためです。
この方法で保存したときの保存期間は、約1カ月です。1欠だけ使ったときも、この保存方法で大丈夫ですよ。
切ったにんにくの保存方法は?
皮をむいてスライスしたり半分にしたにんにくの余りは、空気に触れないようラップをして冷蔵庫で保存してください。このときも野菜室以外で保存しましょう。
切ったにんにくの保存期間は、約3日です。なるべく早めに食べたほうがいいですね。
すりおろしたにんにくの保存方法は?
すりおろしたにんにくは、ラップをかけて密封して冷蔵庫で保存してください。これも野菜室ではなく冷蔵庫で保存しましょう。
すりおろしたにんにくの保存期間は、約2日です。すぐ食べないときには、次で紹介します冷凍保存がおすすめですよ。
にんにくを冷凍保存する方法は?
次の手順で冷凍保存してください。
- 皮をむいて、すりおろしたりスライスするなど料理に使える状態にする
- ジップロックなどに平らに入れて、密封する
- 冷凍庫に入れる
ポイントは、先に料理に使える状態にしてから冷凍することです。先に冷凍してしまうと、切ったりすりおろしたりする作業が大変だからですね。
解凍は、冷蔵庫で自然解凍するとよいです。前日に凍ったにんにくを冷蔵庫に移しておけば次の日に使えます。
冷凍した場合の保存期間は、約1~2カ月です。冷蔵保存よりも長持ちしますので、使いかけのにんにくを保存するときには、役に立ちますよ。
まとめ
ポイントは次のとおりです。
- にんにくの見た目・ニオイ・触感などで、腐っているか判断する
- にんにくが緑や青になっても、問題なく食べることができる。
- 芽が生えても食べられるが、味が落ちる。
- 保存は、冷蔵保存がおすすめ
- 冷蔵保存の保存期間は、そのまま:約1カ月、切ったもの:約3日、すりおろし:約2日
- 冷凍保存は、切るかすりおろすなどしてから冷凍する
- 冷凍の保存期間は、約1~2カ月
しっかり保存して、腐らせる前に食べましょう。また、腐ってしまったら無理せず捨てたほうがいいですよ。