レーズン

 

レーズンには鉄分が多くて貧血に良いイメージがありますよね。しかし、実際どれくらいの鉄分が含まれているかまでは、なかなか知らないと思います。

加えて、他にどんな栄養と効果があるかも気になるところです。

 

そこで、今回はレーズンに含まれている鉄分についてと、レーズンの主な栄養と効果についてお伝えします。

 

また、実はレーズンには、鉄分をはじめとした妊婦さんに良い栄養が豊富に含まれています。レーズンに含まれている妊娠中に必要な栄養についても、あわせてご紹介します。


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レーズンに含まれている鉄分は?

レーズン

 

レーズン100gに含まれている鉄分は、次の表のとおりです。鉄分が多いイメージのある食材と比較してみましょう。

 

食材 鉄分(mg)
レーズン 2.3
プルーン 1.0
ほうれん草 2.0
納豆 3.3
豚レバー 13.0
牛レバー 4.0

 

レーズン100gあたりに鉄分は2.3mg含まれています。これはレバー系には及ばないものの、野菜の上位であるほうれん草よりも多い鉄分量です。

飛びぬけているわけではないですが、レーズンは十分鉄分が多い食材と言えます。

 

ちなみに、レーズン100gがどれくらいかというと、レーズン1粒の重さは約0.6gなので、167粒で100gとなります。相当な量ですね!

 

また、一日に取る鉄分の推奨量は、成人女性が6.0mg、成人男性が7.0mgとされています。レーズンだけで一日に必要な鉄分を取ろうとすると、なんと400~500粒以上食べる必要があるのです。

 

レーズンだけで必要な鉄分をすべて取ることは無理だとわかりますね!

ただし、他の食品をバランスよく食べつつレーズンで鉄分を補う方法は有効です。レーズンはヨーグルトに入れたりおやつとして食べたりと、補助的に食べて鉄分を補給することができます。

 

鉄分が不足すると、貧血や疲労感・倦怠感に頭痛・めまいと体に悪影響がたくさん出てしまいます。レーズンで鉄分を補い、不足しないよう気を付けましょう。

 

他にもレーズンには、次で説明するような栄養が含まれていますよ。

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レーズンの栄養成分は?

レーズン

 

レーズンには健康に良い栄養成分がたくさん含まれています。主なものは次のとおりです。

 

  1. ブドウ糖・果糖
  2. ポリフェノール
  3. ミネラル
  4. 食物繊維

 

順番に見ていきましょう。

 

1.ブドウ糖・果糖

レーズンの重さの約7割は、ブドウ糖と果糖で占められています。ブドウ糖と果糖は、エネルギー源として優秀です。

 

砂糖よりも素早くエネルギーとして体に吸収されるので、朝や長時間の運動前にとるのがオススメですよ。

 

朝にヨーグルトなどと一緒に取るのが、食べやすくていいと思います。

 

2.ポリフェノール

ブドウの皮に含まれているポリフェノールには、抗酸化作用がありアンチエイジング効果が見込めます。ポリフェノールは、植物の渋みや皮の色のもとになっている成分です。

 

抗酸化作用とは、文字とおり酸化を抑える作用です。実は人間の体も金属のように、酸化していきます。人間の体が酸化されると、白髪・しわ・しみやガンなどの原因になるのです。

 

つまり、抗酸化作用(酸化を抑える)でアンチエイジング効果が起きるわけですね。

レーズンはブドウの皮まるごと使っているので、ポリフェノールがいっぱい含まれていますよ!

 

3. ミネラル

レーズンには、鉄分・カリウム・マグネシウム・カルシウムなどのミネラルが豊富に含まれています。ミネラルは栄養の中でも不足しがちなので、レーズンで多種類のミネラルを補うことができますよ。

 

鉄分・カリウム・マグネシウム・カルシウムの効果を順番に見ていきます。

まず先ほど説明したとおり、鉄分が不足すると貧血や疲労感・倦怠感に頭痛・めまいなどの症状が出ます。

 

次にカリウムは、むくみや生活習慣病の予防に効果があるミネラルです。糖尿病や高血圧に不安がある人は、積極的に取るよう心がけると良いでしょう。

 

マグネシウムカルシウムには、骨や歯をつくる効果があります。どちらかが不足しても、骨や歯の形成に悪影響が出ますよ。

 

レーズンには、マグネシウムとカルシウムがバランスよく入っているので、骨や歯を丈夫に作ることに役立ちます。

 

このように、レーズンには健康によいミネラルがたくさん含んでいるのです。

 

4.食物繊維

レーズン100gあたり食物繊維は4.1g含まれています。レーズンに含まれている水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスは3:7と非常に良いため、腸内環境を整えるのに最適です。

 

実は食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があります。

水溶性食物繊維は水に溶けやすく、水に溶けてゲル状になる性質があります。効果は、血中コレステロール値を下げる、血糖値の急上昇を抑える、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整える効果が代表的です。

 

一方、不溶性食物繊維は水に溶けにくく、便のかさを増して排便を促したり、大腸がんの予防効果がありますよ。

 

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維は、1:2のバランスで取ることが理想的に腸内環境を整えると言われています。レーズンの食物繊維のバランス3:7と非常に近い比率ですね!

 

つまり、レーズンを食べるとバランス良く食物繊維を取れるので、腸内環境を整えるのにピッタリというわけですね。

 

各栄養成分の効果まとめ

以上の栄養成分と効果をまとめると、次のとおりです。

 

  1. ブドウ糖・果糖:素早くエネルギーの源になる
  2. ポリフェノール:アンチエイジング効果
  3. ミネラル:体の調子を整える(鉄分:貧血予防)
  4. 食物繊維:腸内環境を整える

 

このように、レーズンにはさまざまな健康によい効果が望めます。

 

ちなみに、レーズンのカロリーは100gあたり約300kcalです。レーズン10粒で計算すると約18kcalとなります。

 

レーズン100gのカロリーは高めですが、干し物で水分が少ないので少量でもよく噛めば満足感が得られますよ。

 

レーズンをヨーグルトに混ぜたりおやつとして食べると、バランス良く栄養を補うことができます。

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レーズンは妊婦さんにオススメ?

妊婦さん

 

レーズンは栄養バランスがよいので、栄養バランスが大切な妊婦さんにもオススメの食材です。

 

また、妊婦さんに嬉しい栄養もたくさん含まれています。具体的には、鉄分・食物繊維・カルシウムですね。

順番に見ていきましょう。

 

鉄分

妊娠中は、妊娠前より約1.7倍の鉄分が必要になります。妊娠中は胎児の成長のために、たくさんの鉄分が胎児優先で使われるので、妊婦さんは貧血になりやすくなるのです。

 

レーズンには鉄分が豊富なので、妊婦さんのためにもレーズンで鉄分を補給するといいですよ。

 

食物繊維

妊娠中のよくある悩みの一つに、便秘があげられます。

食物繊維を取って腸内環境を整えることで、便秘の解消をしやすくなるのです。

 

レーズンには、バランスのよく水溶性と不溶性の食物繊維が含まれているので、便秘の解消にも一役買います。

 

カルシウム(マグネシウム)

妊娠中は、妊娠前より1.5倍のカルシウムが必要です。胎児の骨を形成するカルシウムが不足すれば、母体の骨から栄養をもっていってしまいます。その結果、妊婦さんへの体に悪影響が出てしまうのです。

 

レーズンにはカルシウムと、カルシウムに密接な関係にあるマグネシウムがバランス良く含まれています。妊娠中のカルシウム・マグネシウム補給にも、効果がありますよ。

 

このように、レーズンは栄養バランスが良いだけではなく、特に妊婦さんに良い栄養が含まれています。

 

妊娠中には、ぜひ食べたい食材ですね。

 

レーズンを一日にどれくらい食べればいい?

疑問

 

2000年に発表された研究によると、一日に約84g(1/2カップ)のレーズンを食べることで、便秘解消や大腸がん予防になるという研究結果が出ました。

 

レーズン84gは140粒です。140粒を毎日食べ続けるなんて無理ですよね!

レーズン84gのカロリーも250kcalとバカにならないレベルです。現実的ではありませんね。

 

やはりレーズンを栄養バランスを整えるために補助的に食べる方法がおすすめです。カロリーも考えると、一日10~20粒が毎日無理なく食べられる範囲でしょう。

 

もちろん一日140粒食べ続けるほどの効果は出ませんが、他の食事も含めて栄養バランスをよくするほうが全体で見ると健康にいいですよ!

 

栄養やカロリーのバランスを考えて、自分に無理なく食べ続けることが大切ですね。

 

まとめ

ポイントは次のとおりです。

 

  • レーズン100gあたり2.3mgの鉄分が含まれている
  • レーズンの鉄分は食材の中でも多い
  • 鉄分は貧血予防に効果あり
  • レーズンは鉄分の他に、ブドウ糖・果糖、ポリフェノール、食物繊維などが豊富で栄養バランスが良い
  • レーズンは栄養バランスが良く、鉄分・カルシウム・食物繊維といった栄養が含まれているため、妊婦さんにオススメの食材
  • レーズンは栄養バランスを整えるため、補助的に食べると良い

 

食べ過ぎるとカロリーが高めなので、注意しましょう。