ナタデココが90年代に大ブームだったと、聞いたことがありますよね。変わった名前ですが、独特の食感で好きな人も多いと思います。
デザートの一つとしてファンも多いナタデココですが、原材料が何かご存知でしょうか?
見た目はゼリーっぽいですが、よくわかりませんよね。謎です。
また、ナタデココという変わった名前の由来も気になると思います。
そこで今回は、ナタデココの原料と作り方と語源について、ご紹介します。
あわせて、日本でブームが起きた理由についても、お伝えしますよ。
ナタデココは何からどうやって作られる?
ナタデココの原材料は、ココナッツウォーターです。ココナッツウォーターとは、ヤシ実のようなココナッツの中に入っている水のことですね。
テレビなどでストローを指して飲んでいる様子を見たことがあると思います。
ナタデココの作り方は、まずココナッツウォーターに水と砂糖とナタ菌という酢酸菌(アセトバクター・キシリナム)の一種を加えて、発酵させます。
発酵させると、いつも食べるナタデココのようにゲル状に固まるので、サイコロ状にカットすれば、ナタデココになるのです。なんとナタデココは発酵食品でした。
ちなみに、酢酸菌はお酢やカスピ海ヨーグルトを作るときに使う用途が有名です。名前のとおり本来酸っぱくなる効果があります。
日本に出回っているナタデココの多くは、サイコロ状にしたナタデココの酸っぱさを抜いてシロップ漬けにしていますよ。
よって、ゼリーやフルーツポンチに入っているような甘さになっているわけです。
まとめると、ナタデココは、ココナッツウォーターに水・砂糖・ナタ菌を加えて発酵させ、シロップ漬けにした食品でした。
ナタデココの名前の由来とは?
ナタデココの語源はスペイン語です。区切ると、ナタ・デ・ココ(nata de coco)です。
それぞれの意味を解説します。
スペイン語で「ナタ」は「(液体表面上の)皮膜」という意味です。
「デ」は「~の」を意味します。英語の「of」にあたります。
「ココ」はそのまま「ココナッツ」ですね。
訳は、「ココナッツの上澄み皮膜」になります。
ナタデココの作り方を考えると、納得できますね。
ナタデココが日本でブームになった理由は?
ナタデココ自体は1978年から輸入されていましたが、当時は人気がありませんでした。
ブームの始まりとなったのは、ファミリーレストランの「デニーズ」が新しいデザートとして、ナタデココをメニューに加えてからです。
某食品会社の営業マンが、世間で蒸しパンやティラミスブームが終わりつつあった中、次はナタデココが来る!とデニーズに売り込んだため、商品化されたそうです。
柔らかいデザートの次は、歯ごたえがあるナタデココだ!という読みがあたったわけですね。
さらにその後、女性向け雑誌で取り上げられると、大きな反響が起きました。
おいしさだけではなく、変な名前と食感にローカロリーであることがヒットの要因となったのです。
そして、雑誌での話題がテレビでも取り上げられると、大ブームが起きました。各テレビ局が毎日ナタデココを取り上げるほどでした。
こうして、客層も女子高生から、女性、家族、一般人と広がり続け、日本中で大ブームが起きたのです。
当時、大ブームを受けたナタデココはデニーズ以外の店への供給が追い付かずに、デニーズでしか食べることができませんでした。
デニーズでしか食べられない希少価値もブームの一因となっていたそうです。
また、ナタデココは日本では商標登録をせずに、誰でも自由に使わる言葉だったこともブームの要因になりました。
このように、ナタデココはデニーズのメニューから、マスコミで取り上げられて大ブームが起きたわけです。
国民に受けた理由は、変わった名前や食感にローカロリーな珍しいデザートであることが、大きな要因と考えられますね。
まとめ
ナタデココは、ココナッツウォーターに水・砂糖・ナタ菌を加えて発酵させ、シロップ漬けにしたものです。
ナタデココの名前の由来は、スペイン語で「ココナッツの上澄み皮膜」を意味します。
ナタデココが日本でブームになったのは、ファミリーレストラン「デニーズ」のメニューがマスコミに取り上げられたからです。
受けた理由は、おいしくて変な名前と食感でローカロリーだったためと考えられています。
以上、今回はナタデココについてお伝えしました。
コリコリした食感のデザートで、たまに食べたくなりますね。