キムチは辛さの中にも旨味があっておいしいですよね。お酒のおつまみやチゲ鍋などメインの料理でも活躍します。
そんなキムチですが、「発酵食品なので腐らない」と思っている方はいないでしょうか?
実は一部のキムチ以外は腐ってしまいます!
キムチが腐ったときの変化と安全に食べられる期限を知っておけば、怪しいキムチがあったときの目安になりますよ。
そこで今回は、キムチが腐ったときの変化と賞味期限切れからいつまで食べられるかについて、お伝えします。
またキムチを保存するために、冷凍できるかどうかと日本と韓国のキムチの違いについても、あわせてご紹介しますよ。
キムチが腐ったらどう変わる?
日本のキムチは傷むか腐ると次のような変化があります。
- アルコール臭がする
- 酸っぱい臭いではない異臭がする
- カビが生える
- 異常に酸っぱい
- 白っぽいぬめったものが出る
- 酸味や辛味ではない変な味がする
上記のような変化があったら、傷んでいる可能性が高いです。もったいないですが、食べないほうがいいですよ。
キムチはそもそも酸っぱい味付けになっています。ですので、通常の腐った食品を見分ける目安である酸っぱい臭い・味が当てになりません。
判断が難しいので、怪しいときは一口食べてみて、変な味がするかどうか確認しましょう。
また、実はキムチには日本のキムチと韓国のキムチの2種類あり、それぞれ製法が異なります。韓国の本格的なキムチは発酵させているので、基本的には腐らず長期間保存可能です。
対して、日本のキムチは浅漬け製法で作っていて、発酵していないので長期間保存できません。
日本キムチと韓国キムチの違いは記事の後半で詳しく書きましたので、興味があれば参考にしてください。
通常スーパーで売っているキムチは基本的に日本のキムチです。特別キムチに記載がなければ、日本のキムチと考えて大丈夫ですよ。
これ以降は日本のキムチの賞味期限や消費期限の説明になります。
キムチは賞味期限すぎていつまでなら食べられる?
賞味期限は「おいしく食べられる期間」ですので、キムチは賞味期限が切れて1週間~2週間なら安全に食べられるものがほとんどです。
ただし、安全に食べられる期限(消費期限)が1~2週間なのは、未開封のキムチに限ります。
開封してしまうと、安全に食べられる期限(消費期限)は開封後から約2週間と短くなってしまうのです。
開封してしまうと、雑菌の繁殖スピードが爆発的にあがってしまうためですね。
注意したいのは、口につけたハシでキムチを取り分けたりすると、雑菌の繁殖スピードがさらにあがってしまいます。
キムチ食べる際には、必ず洗ってあるハシなどで小皿に取り分けて食べるように気を付けてください。
保存期間が切れていたり見た目が怪しいときは、一口食べてみて味がおかしくないか確認しましょう。
キムチの保存方法!冷凍はできる?
キムチは冷蔵庫で保存してください。10℃以下で保存する必要があります。
未開封のキムチならそのまま冷蔵庫に入れて保存すれば良いですが、開封した場合はタッパーなどでしっかり密封してから冷蔵庫に入れましょう。
タッパーなどで密封するのは、空気に触れることでキムチがより早く傷んでしまうからですね。
また、冷蔵庫内の他の食品に臭いを移りにくくする効果もあります。
キムチは冷凍できるの?
キムチは冷凍に向いていません。白菜は水分が多いので、冷凍してしまうと食感が損なわれてしまうからです。
ただ逆に、クタッとした食感でも大丈夫という方は試してみてもいいですね。
あるいは、キムチを加熱調理して食べる場合は冷凍保存してもOKです!キムチチャーハンや豚キムチや野菜炒めなどに使う分には冷凍もいけますよ。
冷凍したキムチを加熱調理するとき、解凍は不要です。直接フライパンに入れて炒めてください。
自然解凍するとキムチから水分が出て、調理しにくくなってしまいます。
日本と韓国のキムチの違いとは?
おおまかな日本と韓国のキムチの違いは次の表のとおりです。
キムチの違い | 日本 | 韓国 |
酸味 | 弱め | 強い |
甘味 | 強い | 弱め |
辛味 | マイルド | 強い |
臭い | 控えめ | 強い |
ニンニク・魚介塩辛 | 少ない | 多い |
発酵 | ほぼなし | たくさん |
日本と韓国のキムチの一番の違いは発酵させているかどうかにあります。製法そのものが違うのです。
日本のキムチは、浅漬けのような作り方をします。つまり、白菜の塩漬けに調味液を加えて、短時間漬けて仕上げたものです。
発酵で酸味を出すのではなく、酸味料などで味をつけています。そのため、日本のキムチは甘みが強く酸味が抑えられている特徴があるのです。
一方韓国のキムチは、白菜の塩漬けに魚介類の塩辛を加えて最低4,5日は発酵させるため、甘みが抑えられていて強い酸味があります。
また臭いは、たっぷりのニンニクと魚介と発酵臭が混ざった強い臭いがします。
韓国のキムチは乳酸発酵が進むにつれて、味がどんどん変わっていくのも特徴です。長期間の保存を前提としているわけですね。
キムチの製法の違いには、日本人に韓国のキムチが合わなかった背景があります。ニンニクの強い臭いや辛さ、強い酸味などの味が日本人に好まれなかったためです。
そのため日本では、野菜の漬物のようにご飯のおかずに合う、甘みが強めで酸味が弱い今のキムチが流行りました。
対して韓国では、昔から料理の調味料としてキムチが多く使われていました。日本でいう味噌や醤油のような感覚ですね。
調味料として使うために、より強い味や酸味が求められた結果、韓国では今の発酵食品としてのキムチが定着しています。
好みの違いから、日本のキムチは発酵させずに腐りやすく、韓国のキムチは発酵前提させて長期間の保存ができるわけです。
どちらのキムチが好きか、好みがわかれるところですね。
私は酸っぱい漬物やキムチがあまり好きではないので、日本のキムチ派です!
しかし、調味料のように使うなら、韓国キムチもおいしいと思います。
まとめ
今回のポイントは次のとおりです。
- キムチが腐ると異臭、カビ、味の変化、白いぬめりなどの変化がある
- 日本のキムチは未開封なら賞味期限切れから1~2週間までは食べられる
- 開封済のキムチの消費期限は約2週間
- キムチは冷凍に向かないが、加熱調理ならOK
- 日本と韓国のキムチの一番の違いは、発酵させているかどうか
キムチは発酵食品なので腐らない、というわけではありませんよ!
なるべく賞味期限内においしく食べましょう。
同じく発酵食品である納豆の腐敗について、興味があれば次のリンクを参考にどうぞ。